遺品整理

(いひんせいり)

「遺品整理」とは

遺品整理とは、亡くなった方が生前に使用していた家財や日用品、衣類、書類などを整理し、必要なものと処分するものを仕分けていく作業のことです。

単なる片付けではなく、相続手続きに必要な書類や貴重品を探し出す作業、形見分けの準備、そして故人と向き合う時間としての意味合いも含まれています。

かつては親族が集まって行うこともありましたが、核家族化や高齢化、遠方に住む家族の増加といった社会背景の変化により、近年は専門業者に依頼するケースが増えています。

作業を始める時期に法律上の決まりはありませんが、四十九日の法要を区切りとする場合もあります。一方で、賃貸住宅や高齢者向け施設の場合は退去期限が定められているため、それに合わせて進める必要があるケースも少なくありません。

また、相続税の申告期限は相続の開始を知った日の翌日から10か月以内と定められており、遺品の中から預貯金の通帳や有価証券、保険証券、権利書などを見つけ出す作業は、この期限も意識しながら進めることになります。

なお、ご本人が元気なうちに自らの持ち物を整理することは「生前整理」と呼ばれ、遺品整理とは区別されます。生前整理を済ませておくことで、残された家族の負担を大きく減らせるという考え方から、終活の一環として取り組む方も増えています。

「遺品整理士」とは

遺品整理士とは、一般社団法人遺品整理士認定協会が認定する民間資格です。遺品整理に関する法規や実務の知識、そして遺族に寄り添う姿勢を学んだ人に与えられます。

資格を取得するには、協会が実施する通信講座を受講し、教本やDVDによる学習を経て、課題レポートを提出する必要があります。修了までにはおおむね2か月かかります。

講座では、廃棄物処理に関する法律の基礎知識、遺品の取り扱い方、貴重品や重要書類の判別、遺族への配慮といった内容が扱われます。

遺品整理は、遺品の中から相続に関わる財産を見つけ出す場面や、供養が必要な品を扱う場面など、通常の不用品回収とは異なる判断が求められる作業です。

故人の思い出が詰まった品を前にしたご遺族の心情に配慮しながら作業を進めるためには、専門的な知識と経験が欠かせません。

遺品整理士は、こうした場面で適切に判断し、ご遺族の気持ちに寄り添うために設けられた資格といえます。

遺品整理の費用

遺品整理の費用は、お部屋の広さと荷物の量によって大きく変わります。一般的には、間取りごとにおおよその目安があり、以下のような金額が相場とされています。

  • 1DK:48,000円〜
  • 1LDK:72,000円〜
  • 2DK:72,000円〜
  • 2LDK:96,000円〜
  • 3DK:96,000円〜
  • 3LDK:144,000円〜
  • 4DK:144,000円〜
  • 4LDK:192,000円〜

 

これらはあくまで目安であり、費用相場を断定することはできません。

実際の金額は現地を確認したうえで決まります。費用が変動する主な要因としては、荷物の量、作業にあたる人数と日数、建物の階数やエレベーターの有無、トラックを停める場所までの距離などが挙げられます。

とくに、エレベーターのない集合住宅の上階や、道が狭く車両を近くに停められない立地では、搬出に手間がかかる分、費用が上がる傾向にあります。

また、ハウスクリーニングや遺品の供養、仏壇の処分、特殊清掃といった作業を追加する場合は、別途費用が発生します。

反対に、まだ使える家具や家電、貴金属、骨董品などは買取の対象となることがあり、その分を作業費から差し引くことで、全体の負担を抑えられるケースも少なくありません。

買取を通じて品物が次の使い手に引き継がれることは、故人が大切にしてきたものを活かす方法のひとつでもあります。

見積もりを依頼する際は、追加料金が発生する条件をあらかじめ確認しておくと安心です。

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