大切な方が亡くなられ、遺品整理をしなければいけないとき、「四十九日が終わってから」と聞いているのに、住まいの退去期限は待ってくれない。
そのような状況だと、何から動けばいいのかわからなくなりますよね。
結論から言うと、遺品整理を始める時期に法律上の決まりはありません。考慮すべきなのは、四十九日よりも、住まいの契約と相続の手続きの期限です。
この記事では、四十九日を待たずに動くべきケースと、賃貸・公営住宅の退去期限、相続放棄の3か月など先に確認したい手続きを順番に解説します。
Contents
【結論】遺品整理を始める時期は「住まいの種類」で変わる
遺品整理は、四十九日を過ぎてからが一般的とされています。ただ、実際に急ぐ必要があるかどうかは、故人がどこに住んでいたかで違ってきます。
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賃貸住宅 |
亡くなった後も家賃が続くため、早めに管理会社へ連絡して、退去日を相談することも検討する |
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公営住宅や施設 |
明け渡しや荷物の撤去に期限があることが多いため、契約内容や窓口を早めに確認する |
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持ち家 |
急ぐ必要はなく、四十九日から一周忌のあいだに、ご家族で話し合いながら進めることもできる |
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相続放棄を考えている場合 |
判断が決まるまで、価値のあるご遺品には手をつけないのが無難 |
遺品整理の期限には3つの種類がある

遺品整理に関しては「期限」とひとことで言っても、内容は同じではありません。整理しながら考えるために、いったん3つに分けてみましょう。
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法律や役所の手続きの期限 |
死亡届は7日以内、相続放棄は3か月以内といったもので、過ぎると困ることが出てくる |
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契約の期限 |
賃貸の解約予告期間、公営住宅の明け渡し、施設の荷物の撤去期限などがある |
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気持ちや慣習の区切り |
四十九日など。ただし、区切りを守らないといけないという決まりはない |
遺品整理そのものに、公的な期限はありません。ただ、「法律や役所の手続きの期限」と「契約の期限」が絡むと、いつから遺品整理を始めるとよいかの答えが変わります。
遺品整理は四十九日の前でも大丈夫
遺品整理は、四十九日の前に始めても、法律上は問題ありません。それでも多くの方が四十九日の後に遺品整理をするのには、理由があります。
仏教では、四十九日までは故人が旅の途中にあるとされ、そこを区切りにする考え方があります。法要は親族が顔をそろえる機会でもあるので、形見分けや役割分担を話し合うのにちょうどいい場になります。
とはいえ、遺族の気持ちが落ち着く時期は人それぞれです。しばらく手をつけられない方もいれば、事情があって早く進めざるを得ない方もいます。
四十九日前に動くこと自体を、責める必要はありません。ただ、四十九日までの期間は、片付けを進めるより、次のことに使うのがおすすめです。
- 通帳、印鑑、保険証券、契約書などの貴重品と書類を確保する
- 親族で、誰がどのご遺品を気にかけているか聞いておく
- 住まいの契約を確認し、期限があるか調べる
大がかりな整理は、その後でも間に合います。
関連記事:【遺品整理】遺品整理はどこから始める?手順と心の向き合い方
住まい別に見る、遺品整理を始める目安

同じ遺品整理でも、住まいによって急ぐ理由は異なります。まず、自分はどのケースに当てはまるか確認してみてください。
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住まい |
動き出す目安 |
先に確認したいこと |
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賃貸住宅 |
亡くなってから1〜2か月以内 |
契約書の解約予告期間、管理会社・大家さんへの連絡 |
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公営住宅(都営・市営など) |
早めに |
住宅を管理する窓口への連絡、同居家族の入居承継の可否 |
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施設・サービス付き高齢者向け住宅 |
施設が決めた期限内 |
荷物の撤去期限、退所後にかかる費用 |
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持ち家 |
四十九日〜一周忌のあいだ |
相続登記(3年以内)、固定資産税、ご家族の合意 |
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相続放棄を考えている場合 |
判断が決まってから |
価値のあるご遺品に触れず、専門家へ相談 |
賃貸住宅の場合:家賃と退去期限から逆算する
賃貸住宅にお住まいだった場合、気になるのは、家賃がいつまで続くかです。
賃借人が亡くなると、賃借権と部屋に残ったものは相続人に引き継がれます。つまり、明け渡しが終わるまでは、家賃の負担も相続人に続くことになります。
解約には予告期間があり、ほとんどの賃貸で1か月前、まれに2〜3か月前とされています。契約書に日割りの記載があれば、月の途中の退去は日割りで計算されます。記載がなければ、その月は満額になることもあります。
ここで、計算上の目安をひとつ挙げましょう。四十九日の法要が終わってから初めて管理会社に連絡して、解約予告が1か月なら、亡くなってから約2か月半は家賃が続く計算です。連絡が早ければ、その分だけ家賃の発生期間は短くなります。
ここで大事なのは、「管理会社への連絡」と「片付け」を分けて考えることです。連絡は早めにして、契約書の内容と退去日の相談だけ先に済ませておく。片付けそのものは、その後ゆっくり段取りしても遅くありません。
ただし、相続放棄を考えている場合は注意が必要です。賃貸の解約手続きが、相続を引き受けた行為とみなされる可能性を指摘する専門家もいます。
解約通知を出す前に、弁護士や司法書士へ一度相談しておくと安心です。
公営住宅や施設の場合:早めに対応する
公営住宅や施設は、民間の賃貸とは仕組みが違います。契約書や管理窓口で、決められた期限を確認する必要があります。
公営住宅の使用権は、名義人が亡くなった場合、相続人が必ずしも引き継げるものではありません。同居していたご家族でも、入居承継が認められなければ、明け渡しが必要になります。
承継できるかどうかは条件があるため、まず住宅を管理する自治体の窓口に連絡して確認してください。
施設の場合も、退所後の荷物の撤去期限が契約で決まっていることがあります。少量の荷物が残っていても、契約内容によっては費用がかかることがあります。
関連記事:老人ホームの退去時の片付けに困ったら?基本的なやり方を紹介
持ち家の場合:急がず、ご家族の合意を大切にしながら進める
持ち家だった場合は、賃貸のように退去期限に追われることがありません。
そのぶん、ご家族のペースで進めやすいのが特徴です。目安は、四十九日から一周忌のあいだです。四十九日の法要で親族が集まったときに、形見分けや役割分担を話し合っておくと、その後の行き違いを防げます。
ただ、「急がなくていい」は「ずっとそのままでいい」という意味ではありません。何年も経つと、何が大切で何が不要なのか、かえってわからなくなることもあります。
気持ちの整理がつくまで待つ場合も、「まずは半年」のように、自分の中で目安を決めておくと動き出しやすくなります。持ち家の場合は、次の3つも頭に入れておいてください。
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相続登記 |
2024年4月から義務になり、不動産を取得したと知った日から3年以内に手続きが必要。遺品整理と並行して、司法書士へ相談する方もいる |
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固定資産税 |
住む人がいなくなっても、課税は続く |
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遺産分割協議との順番 |
ご遺品に財産が含まれていることもあるため、遅くとも協議までに、ご遺品の確認を終えておくのが理想 |
相続放棄を考えている場合:判断が決まるまで、手を止める
借金などのマイナスの財産が心配なときは、遺品整理の進め方が変わります。住まいがどこであっても、まずこちらを優先して考えてください。
相続放棄は、相続があったと知った日から3か月以内に、家庭裁判所で手続きをします。
考えている途中で、価値のあるご遺品を売ったり、預貯金を解約したりすると、相続を引き受けたとみなされて、放棄ができなくなることがあります。そのため、判断が決まるまでは、次のように分けて考えると整理しやすくなります。
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手をつけないもの |
現金、貴金属、骨董品、預貯金、不動産に関する書類など、価値のあるもの |
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守っておくもの |
通帳、郵便物、契約書など。財産や借金の状況を知る手がかりになるもの |
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迷うもの |
そのままにして、弁護士や司法書士に相談するもの |
衣類や日用品など、価値の高くないものを一般的な範囲で整理しても、放棄ができなくなるわけではないとする考え方もあります。ただ、何が価値のあるものにあたるかは、状況によって変わります。
住まいに期限がある場合は、特に慎重にしてください。賃貸の解約や、部屋に残った家財の扱いが、放棄に影響する可能性もあります。
放棄の時点で、その住まいや家財を実際に占有していた場合は、次の相続人や相続財産の清算人に引き渡すまで、保存する義務が残ります。
退去期限が迫っていて、放棄も考えているときは、ひとりで決めず、先に弁護士へ相談するほうが無難です。
参考:国土交通省・総務省|相続放棄者の空き家の管理責任の考え方について
遺品整理をする前に確認したい手続き

遺品整理の前に、期限のある手続きを先に済ませておくと、その後が楽になります。ここでは、特に関わりが深いものに絞って整理します。
亡くなってから2週間ほどの届出
役所や年金関係の届出には、短い期限のものがあります。遺品整理より先に、ここを確認してください。
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手続き |
期限の目安 |
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死亡届 |
7日以内 |
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年金の受給停止の届出 |
厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内 |
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国民健康保険・後期高齢者医療の資格喪失届 |
14日以内 |
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介護保険の資格喪失届 |
14日以内 |
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世帯主変更届(世帯員が2名以上のとき) |
14日以内 |
お住まいの市区町村や状況によって、手続きや期限が違う場合があります。窓口で確認してください。
相続の「3か月ルール」と遺品整理
「3か月ルール」とは、相続放棄と限定承認を選べる期間のことです。相続があったと知った日から3か月以内に、家庭裁判所で手続きをします。何もしないまま過ぎると、借金などのマイナスの財産も含め、すべて引き継ぐ(単純承認)ことになります。
遺品整理は、この3か月と深くつながっています。相続財産の全部または一部を処分すると、相続を引き受けたとみなされて、相続放棄ができなくなることがあります。具体的には、価値のあるご遺品を売る、預貯金を解約する、といった行為です。
繰り返しの説明にはなりますが、衣類や日用品など、価値の高くないものを一般的な範囲で整理しても、相続放棄ができなくなるわけではないとする考え方もあります。
ただ、何が「価値のあるもの」にあたるかは状況によって違います。迷ったら、そのままにして弁護士に聞くのが確実です。
通帳や郵便物、契約書などの書類は、財産や借金の状況を知る手がかりになります。書類だけは、3か月が来る前に確かめておくと安心です。
参考:裁判所|相続の放棄の申述
参考:国土交通省|大家さんのための単身入居者の受入れガイド(令和7年10月 第5版)
相続税と相続登記
相続税の申告期限は、亡くなってから10か月以内です。持ち家の場合は、2024年4月から相続登記が義務になり、不動産の取得を知った日から3年以内に手続きが必要です。
また、遺産分割協議を行うときは、ご遺品に財産が含まれていることがあります。そのため、遅くとも協議までに、ご遺品の確認を終えておく必要があります。
ここまでの話を、時間の流れに沿ってまとめます。
- 亡くなってから2週間ほど:期限のある届出を済ませ、貴重品と書類を確保する
- 同じ時期に:賃貸契約書、公営住宅や施設の契約を確認し、退去の期限があるか調べる
- 3か月が来る前に:相続放棄をするかどうか考える。迷うなら弁護士に相談する
- 四十九日:親族が集まる機会に、形見分けや進め方を話し合う
- 四十九日の後:「残す」「譲る」「手放す」の3つに分け、迷うものは「保留」にまとめる
- 相続の手続きが落ち着くまで:相続税や登記に必要な書類を整理しておく
すべてを一度にやる必要はありませんが、何をいつからしておいたほうがよいかは把握しておきましょう。
遺品整理を自分で進めるか、専門業者に依頼するか

自分たちで少しずつ遺品整理を進めるのも、ひとつの方法です。ご遺品が少なく、ご家族で手分けできるなら、無理に頼らなくても進められます。
一方で、次のような場合は、遺品整理の専門業者に任せることも考えてみてください。
- 賃貸の明け渡しが迫っている
- 故人のご自宅が遠方にある
- 3部屋以上あり、ご遺品の量が多い
- 作業できる人がいない
専門業者に任せることも、大切なご遺品を確実に受け継ぐための、ひとつの方法です。
関連記事:遺品整理の費用はどのように決まるの?札幌の費用相場ガイド
関連記事:【遺品整理】遺品整理がつらいと感じたとき、どう乗り越える?
札幌で遺品整理を依頼したいときは「遺品整理 想いて」へ

札幌で遺品整理を考えているなら、ぜひ当社「遺品整理 想いて」にお電話ください。
当社では、遺品整理は単なるモノの片付けではなく、大切な方との想い出と向き合う作業だと考えて、誠実に対応しております。
また、捨てないことも大切にしています。まだ使えるものや想いのこもったご遺品は、リユースにつなげることで、ごみを減らし、片付けの費用の軽減につなげるのがモットーです。
「何から手をつければいいかわからない」という段階でも、大丈夫です。捨てる決断より、まず相談する決断を。フリーダイヤル「0120-817-683」10:00〜18:00(年中無休)にお電話いただければ、最短即日、無料のお見積もりにお伺いします。札幌・旭川・函館・帯広などを対応エリアとしており、まずはご相談だけでも構いません。
一般的には、自分でできるところまで整理しておくと安くなる、と言われることがありますが、当社ではそのままの状態でお見せいただくことをおすすめしています。
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