遺品整理・生前整理特集企画

セルフネグレクトの対策

お一人暮らしの方が陥るセルフネグレクトとは

セルフネグレクトとは、自己放任を意味します。
しかし、今回セルフネグレクトについて考える上では、

「高齢者が通常一人の人として、生活において当然行うべき行為を行わない、あるいは行う能力がないことから、自己の心身の安全や健康が脅かされる状態に陥ること」
引用:岸恵美子(編)『セルフ・ネグレクトの人への支援:ゴミ屋敷・サービス拒否・孤立事例への対応と予防』 中央法規 2018年

と定義します。

セルフネグレクトだったと考えられる方のご自宅を拝見すると、その方からのSOSを感じることがあります。
“食べる・寝る・飲む”という最低限の行動しか取ることができなかったのだろうと考えてしまうことも。
セルフネグレクトが進行すると、生前整理などのサービスを受け入れたくないという方も多く、ご家族や自治体でも関わりを持ちにくいケースになることがあります。

今回は身近な方がセルフネグレクト状態に陥らないよう、3つの対策をご紹介いたします。


対策1:社会との関わりを持つ

社会との関わりを持つ

社会との関わりを持ち続けて、1人にならない環境を作りましょう。

ご家族が遠方に住まれている場合、お一人暮らしのご高齢の方は誰とも話さずに1日が終わるということもあります。
会話をしないと、どんどん閉塞的になっていってしまいます。

町内会の集まりや、趣味のサークルに所属するなど、どんなことでもいいので人と話す機会を設けてください。
セルフネグレクトの始まりは、人と話さなくなるところからです。


対策2:元気なうちに生前生理で部屋の片付けをする

セルフネグレクトの状態に陥ってしまった結果、ゴミを自分で捨てる気力も失い、いわゆるゴミ屋敷に暮らしているという方もいます。
ゴミが溜まった部屋で暮らすことは、健康上悪影響なのはもちろんのこと、精神衛生上もいいことではありませんよね。

現在使っていないものや、家具・家電などの大きな荷物の片付けは早めに行うのが良いでしょう。
ご自宅を整理することで広い生活動線を確保でき、生活の利便性も向上します。

生前整理を行なっている業者への依頼や、家族と断捨離により、すっきりとしたお部屋での生活を送ることもセルフネグレクト対策の一つです。


対策3:周囲が気にかける

周囲の方が気にかけていきましょう

身近なお年寄りの生活を、家族や周囲の方が気にかけることも大切です。

対策の1つ目に「社会との関わりを持ち、1人にならないように気をつける必要がある」ということを挙げました。
ご本人が1人にならないように気をつけるだけでなく、周囲の人間がお年寄りを一人にさせないようにもしましょう。

岐阜県多治見市では「孤独死ゼロ/虐待死ゼロのまち協力隊」という集団を結成しており、令和210月現在、90の加盟団体が住民の変化を見守っています。

こういった自治体の活動も活用しながら、セルフネグレクト対策を行っていきましょう。


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