【遺品整理のあれこれ】相続放棄後の遺品整理について
皆様こんにちは。
遺品整理 想いての石墨です。
前回は相続放棄についてお話させていただきました。
今回は財産を相続しない選択をとったときの、残した財産(遺品)の片づけられ方についてお話しいたします。
お話の前提
相続人が相続を放棄した場合『次に相続する権利を持つ者が一人もいない』『もしくは全員が放棄した場合』でのお話となりますのでご注意ください。
相続放棄後の財産の管理
相続放棄をした場合、放棄を選択した人には一切の権利がありません。
しかし、放棄した後でも管理を行う義務は残ります。
持ち家であれば固定資産税などの支払いをする必要がありませんが、管理責任は残ります。
そのため、近隣に迷惑をかけないよう管理していく必要があります。
この期間に倒壊などを起こした場合は賠償責任を求められる恐れがあるのです。
また、管理の範疇を超える行為はできないため注意が必要です。
つまり、賃貸の場合は放棄後は『賃貸契約の解除の代行が行えなくなる』ということです。
さらに、遺品はすべて財産とみなされますので、基本的には相続人には処分する権利がありません。
ですが、残置物を残したままにしておけないため、相続財産管理人を立てて管理をする必要があります。
相続財産管理人を立てた後は、契約の解除や家財の整理を相続財産管理人の判断により進めていくこととなります。
家賃の滞納分や敷金の清算なども相続財産管理人の対応範囲となる為、もし貸主から請求されたとしても支払う義務はありません。
また、持ち家の場合も同様に不動産売却などは相続財産管理人が行います。
相続財産管理人とは
相続財産管理人とは遺産を管理する業務を行う法定代理人のことを言います。
所有者を失った財産は国庫と帰属され、必要な弁済を行い国の財産として帰属させる手続きを担います。
一般的には被相続人の地域の弁護士が選ばれ、相続放棄の際は利害関係人として家庭裁判所に申し立てたのち選任してもらいます。
相続財産管理人を選任してもらう
相続財産管理人を選任してもらうためには家庭裁判所へ相続財産管理人の選任裁判を申し立てます。
申し立ては利害関係人もしくは検察官が行い、被相続人が最後に住んでいた地域を管轄している家庭裁判所にて行います。
ちなみに利害関係人になれる人は以下の3種類にあたる人になります。
- 相続責任者…被相続人に対する債権者
- 特定受遺者…故人が指定した財産を受け取った人
- 特別縁故者…内縁、療養看護人等
相続財産管理人への報酬・経費は放棄する財産をもって支払うことになりますが、負債が多く財産では補填できない場合などは予納金を納付する必要があります。
場合によっては費用が掛かることがありますのでその点は気を付ける必要があります。
細かの手続きなどはここでは記載いたしませんが、弁護士などの専門家と相談して進めることでトラブルなく進めることができるかと思います。
無料相談なども行っているようですので、悩む前に相談するのも一つの手ですね。
まとめ
相続放棄後の遺品整理についていかがだったでしょうか。
相続財産管理人の選任中も管理義務はありますので、完全に受け渡しが終わるまでは管理を怠らないよう気を付ける必要がありますのでお気を付けください。
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